最新大学受験・教育ニュース

2018/10/03
【中学受験2019】サピックス小学部 上位校偏差値<2018年9月>
2019年度入試まで3か月あまりとなった。サピックス(SAPIX)小学部が2018年9月23日に実施した「第1回 合格力判定サピックスオープン」の結果をもとに集計した、最新の2019年中学入試 予想偏差値(合格率80%)より、偏差値50以上の学校について男女別に、学校名・入試日・偏差値を紹介する。サピックス小学部では塾生の学力が相対的に高いことから、他の塾や模擬試験に比べ、全体に偏差値が低めに出る傾向がある。また成績上位層が厚く、特に上位校の難易度が参考になることから、偏差値50以上の学校のみをまとめた。

 下記に、偏差値55以上の首都圏中学の偏差値を掲載する。複数回入試を実施する学校では一般入試・初回入試を紹介する。複数回入試実施校では、遅い入試ほど偏差値が上がる傾向がある。

【2019中学受験】SAPIX 男子 偏差値(2018年9月)(偏差値50以上の表へ)
筑波大学附属駒場中学校 2月3日 69
開成中学校 2月1日 66
聖光学院中学校 1回 2月2日 64
栄光学園中学校 2月2日 61
筑波大学附属中学校 2月3日 61
麻布学園(麻布中学校) 2月1日 60
慶應義塾湘南藤沢中等部(SFC)一般 2月2日 59
東京都立小石川中等教育学校 一般枠 2月3日 59
慶應義塾普通部 2月1日 58
駒場東邦中学校 2月1日 58
早稲田中学校 1回 2月1日 58
慶應義塾中等部 2月3日 57
武蔵中学校 2月1日 57
渋谷教育学園渋谷中学校 1回 2月1日 57
浅野中学校 2月3日 56
海城中学校 1回 2月1日 56
早稲田大学高等学院 中学部 2月1日 55
明治大学付属明治中学校 1回 2月2日 55
広尾学園中学校 1回 2月1日 55

【2019中学受験】SAPIX 女子 偏差値(2018年9月)(偏差値50以上の表へ)
慶應義塾中等部 2月3日 63
桜蔭中学校 2月1日 62
慶應義塾湘南藤沢中等部(SFC)一般 2月2日 62
豊島岡女子学園中学校 1回 2月2日 61
筑波大学附属中学校 2月3日 61
女子学院中学校 2月1日 60
渋谷教育学園渋谷中学校 1回 2月1日 59
雙葉中学校 2月1日 58
東京都立小石川中等教育学校 一般枠 2月3日 58
早稲田実業学校中等部 2月1日 58
お茶の水女子大学附属中学校 2月3日 58
フェリス女学院中学校 2月1日 55
明治大学付属明治中学校 1回 2月2日 55
広尾学園中学校 1回 2月1日 55

 リセマムではこのほかにも、中学受験関連の記事を掲載しているので、あわせて参考にしていただきたい。
[リセマム 2018.10.2 Tue 20:00 ]
2018/10/02
【センター試験2019】受付初日(午後5時時点)出願数は2万2,648人
大学入試センターは2018年10月1日、同日に受付開始となった平成31年度(2019年度)大学入試センター試験の出願状況を公表した。受付初日午後5時時点における出願総数は2万2,648人、前年度(2018年度)初日の出願総数5,740人を大きく上回る出願数となった。

 受付初日の出願内訳は、高等学校などを通して出願する高等学校等卒業見込者が2万1,609人(前年度同時期比1万7,133人増)、個人で直接出願する高等学校卒業者などが1,039人(前年度同時期比225人減)だった。

 大学入試センター試験は今後、2018年10月12日(当日消印有効)まで出願を受け付ける。出願書類が受理したのち、確認はがきを2018年10月29日までに届くように送付する。送付された確認はがきは、保管している志願票のコピーと照らし合わせて、出願内容が正しく登録されているか確認すること。

 センター試験の実施期日は、本試験が2019年1月19日・20日、追・再試験が1月26日・27日。得点調整実施の有無の発表は1月25日、平均点などの最終発表は2月7日を予定している。
[リセマム 2018.10.2 Tue 10:45]
2018/10/01
【センター試験2019】出願受付10/1開始、10/12まで
大学入試センターは2018年10月1日、平成31年度(2019年度)大学入試センター試験の出願受付を開始した。郵送により10月12日まで受け付ける。センター試験実施日は2019年1月19日および20日。参加大学数は、9月7日時点で855大学を予定している。

 センター試験は、出願期間が2018年10月1日から10月12日(消印有効)、本試験が2019年1月19日(土)および20日(日)、追試験・再試験が1月26日(土)および27日(日)に実施。得点調整の実施有無の発表が1月25日(金)、平均点などの中間発表が1月23日(水)、最終発表が2月7日(木)を予定している。

 出願方法について、高校または中等教育学校卒業見込者は、志願票に検定料受付証明書を添えて、在学する学校の校長を経由して大学入試センターに郵送により提出する。それ以外の者は、志願票に検定料受付証明書および出願資格を証明する書類を添えて、直接、大学入試センターに郵送する。出願が受理された後、10月下旬に確認はがきが送付される。

 検定料は、3教科以上受験が1万8,000円、2教科以下受験が1万2,000円。検定料の払込み期間は、9月3日〜10月12日。成績通知を希望する場合、成績通知手数料800円を出願時に検定料とあわせて支払う。なお、成績通知は2019年4月16日以降となる。

 2019年度の大学入試センター試験利用大学・短期大学数は、9月7日時点の予定数が855大学。内訳は、国立大学が82校、公立大学が90校、私立大学が531校、公立短期大学が13校、私立短期大学が139校。確定参加大学数は、例年12月中旬発表の確定志願者数と同時に発表される見込み。

 大学入試センターのWebサイトでは、大学入試センター試験に参加する大学・短期大学の一覧を掲載。所在地や国公私立別に検索ができ、各大学のセンター試験利用入試に関する情報を確認できる。
[リセマム 2018.10.1 Mon 14:45 ]
2018/09/29
【大学受験2019】河合塾 医進塾、私立医学部の一般・セ利用入試日程を掲載
河合塾が発信する医学部入試・受験対策情報サイト「河合塾 医進塾」は2018年9月21日、「医学部入試日程一覧2019(私立大学)」を掲載した。全国の私立大学医学部の一般方式・センター利用方式の入試日程について、8月17日判明分までを一覧にまとめている。

 医学部入試日程一覧2019(私立大学)では、8月17日までに判明した私立大学医学部の一般方式・センター利用方式の「出願締切日」「1次試験の日程」「2次試験の日程」「合格発表日」「入学手続締切日」を一覧にまとめている。出願に関しては「必着」か「消印有効」か「インターネット登録」かもわかるようになっている。

 一覧表では、各入試方式の試験日が早い順に掲載。一般方式(1期)でもっとも試験日が早いのは、国際医療福祉大学と愛知医科大学で2019年1月22日。一般方式(2期)でもっとも早いのが埼玉医科大学で2月17日。センター利用方式(1期)でもっとも早いのは関西医科大学(併用)で1月26日。センター利用方式(2期)では、日本医科大学(後期併用)の2月27日がもっとも早い試験日となっている。

 そのほか、慶應義塾大学の一般方式(1期)は、出願締切が1月21日(消印有効)、1次試験が2月19日、2次試験が3月1日。東京慈恵会医科大学の一般方式(1期)は、出願締切が1月26日(必着)、1次試験が2月5日、2次試験が2月15日から17日のうちいずれか1日。東京都地域枠の場合は、2次試験日が2月17日となる。

 国公立大学の入試日程一覧は11月に公開予定。医進塾のWebサイトでは、このほか「医学部合格者の最高点・最低点・平均一覧2018」や「医学部入試変更点」「2018年度入試結果分析」などを掲載している。
[リセマム 2018.9.26 Wed 16:45 ]
2018/09/28
親が苦手な教科 子どもも苦手?
約2組に1組の親子で苦手な教科が一致していることが、学研プラスの
「いまどきの中学生と親の勉強事情に関する調査」で明らかになった。調査は、
公立中学校に通う子どもの保護者30 〜 60 代の男女600 人を対象に実施された。
 最も苦手な教科は、親と子どもどちらも「公民」(58.5%)。次いで「数学」
(50.0%)、「国語」(47.3 %)と、同じ科目がトップ3になっている。
勉強がわからないときに頼るのは、中学校1年生は「親」(48.0%)が最多で、
2位「教科書」、3位「学校の先生」。2年生の1位は「学校の先生」(41.6 %)で、
「親」(39.0 %)は3位、3年生は「教科書」(44.1%)が1位で、「塾の先生」
「参考書」が続く。
 また、親が買ってあげたいものの1位は「参考書などの勉強道具」(41.8%)に対し、
子どもがほしいものの1位は「スマホやゲーム」(36.5%)。「参考書や勉強道具」を
ほしいと答えた子どもは6.7%だった。
 参考書を持っているかを尋ねた質問では、67.5%が「持っている」と回答。しかし、
そのうち85.2%は参考書を最後まで読みきらずに使わなくなってしまった経験がある
ことがわかった。
[学研CAIスクール 2018年9月26日]
2018/09/27
東京医科大、新学長に女性…不祥事受け
東京医科大学は2018年9月25日、林由起子主任教授(56歳)が10月1日付で新学長に就任すると発表した。医学部医学科の不正入試問題を徹底的に究明しながら、2019年度より公正な入試を実施し、これまでに不利益を被った受験生への対応を行っていくという。

 東京医科大学は、文部科学省による大学支援事業と入学試験に関する不正問題が2018年7月に発覚。前理事長の臼井正彦氏と前学長の鈴木衞氏による贈賄の疑いおよび入学試験に関する不正行為が明らかになった。

 これらの不祥事により、東京医科大学病態生理学分野主任教授の林由起子氏が10月1日付で新学長に就任する。林氏は、1961年10月19日生まれ(56歳)。1986年3月に東京医科大学を卒業し、国立精神・神経センター神経研究所疾病研究第一部の第一室長や東京医科大学の副図書館長、東京医科大学病院の遺伝子診療センター副センター長などの経歴がある。

 林氏は「今般の不祥事により、本学の社会からの信頼が大きく失墜したことを真摯に受け止め、全教職員と共に東京医科大学の新生に踏み出していきたいと思います」とコメント。ひとりひとりを尊重し、それぞれが個性と能力を十分に発揮できる柔軟かつ強靱な組織作りを目指すとしている。
[リセマム 2018.9.26 Wed 10:47]
2018/09/26
東大2021年度出願要件、英語「CEFRのA2レベル以上」民間試験必須とせず
東京大学は2018年9月26日、2021年度一般入試の出願要件について発表した。出願資格は「CEFR対照表のA2レベル以上」に相当する英語力とし、英語民間試験の成績の提出は必須とせず、民間英語試験の成績または同等の英語力があると明記された調査書の提出を求める。またどちらも提出できない場合は理由書を提出する。

 「A2レベル」は、A1からC2までの6レベルの下から2番目で、実用英語技能検定(英検)の準2級から準2級に相当する。

 大学入試センター試験は2020年1月の実施を最後に廃止され、2021年1月に「大学入学共通テスト」が始まる。文部科学省が2017年7月に公表した「大学入学共通テスト実施方針」では、高等学校学習指導要領における英語教育の抜本的改革を踏まえ、大学入学者選抜においても、「聞く」「読む」「話す」「書く」の4技能を適切に評価するため、一定の評価が定着している民間試験を活用することとされた。

 東京大学は、2021年1月に実施予定の大学入学共通テストにおける英語認定試験の活用について検討するため、入試監理委員会の下に「入学者選抜方法検討ワーキング・グループ」を設置し、2018年7月14日にその答申をWebサイトで公開した。

 「高等学校卒業段階で、A2レベル相当以上を達成した高校生の割合を5割以上にする」という第3期教育振興基本計画の目標設定に合わせて、2021年度一般入試では、CEFRのA2レベル相当以上を出願要件とする。そこで、従来の出願要件に加え、「大学入試センターによって『大学入試英語成績提供システム』の参加要件を満たすと確認された民間の英語試験の成績(CEFRのA2レベル以上)」「CEFRのA2レベル以上に相当する英語力があると認められることが明記されている調査書など高等学校による証明書類」「民間の英語試験の成績、証明書類のいずれも提出できない者はその事情を明記した理由書」のうちいずれか1つの書類を提出する。3つのうちいずれかの提出がなければ出願が受理されないが、受理された後は合否判定の資料としては用いない。

 民間の英語試験の活用について、公平・公正という観点からも実施の観点から、多くの課題が未解決のまま残されていることから、大学入学共通テストについて文部科学省、大学入試センター、大学、民間事業者の法的責任関係を明確化することと、公平・公正性に影響する事態を想定した具体的な対処方針を示すことの2点を要望する総長名の文書を、9月10日付で文部科学大臣宛に提出した。東京大学としては、出願要件の変更や追加は受験生にできるだけ早く周知すべきとの観点から、認定試験の成績提出を少なくとも選択肢のひとつとして採用することは可能であろうという結論に至ったという。

 高等学校の調査書などの活用について、個々の受験生の英語力についていちばん正確に把握しているのは、高等学校の現場で日常的に指導にあたっている先生だと考えられることから、受験生の英語力に関する必要な情報が記載されていれば、認定試験を受検していなくても、出願資格を判断する材料としては十分であるとした。

 例外措置について、事故や病気など何らかの事情で予定していた認定試験が受検できない、高等学校を卒業して何年かを経てしまったために、調査書に英語力に関する記載が得られないなどを考慮し、事情を説明する「理由書」を提出することとした。

 2021年度入試の出願要件に関する詳細は、2018年12月ごろを目途に公表予定。なお、2022年度入試における出願要件については、2019年7月に公表予定。
[リセマム 2018.9.26 Wed 14:15 ]
2018/09/25
合格可能性や予想偏差値がわかる、東進「全国統一中学生テスト」11/4
東進は2018年11月4日、東進ハイスクール・東進衛星予備校・東進中学NETの各校舎や特別会場にて「全国統一中学生テスト」を開催する。受験料は無料。受験学年部門の成績優秀者は、11月25日に行われる決勝大会に出場できる。

 東進が実施する「全国統一中学生テスト」は、中学生を対象とした模試。学力を測るだけでなく、自分の弱点ややるべき課題が明確になり、学力を伸ばすヒントが得られるという。

 試験実施後は、当日にWebサイトにて解答解説集を、7日後から1か月の間に受験した校舎の窓口にて「君だけの診断レポート」を、9日後の11月13日より東進ドットコムにて復習ツール(講評・リスニング音声)を提供する。「君だけの診断レポート」では、全国での自分の立ち位置のほか、各都道府県の公立高校の合格可能性や大学入試を想定した予想偏差値など、自分の学力を詳しく知ることができ、成績を伸ばすための学習法のアドバイスももらえる。合格指導解説授業の受講も可能で、詳細は受験校舎に問合せが必要。

 受験部門は、受験学年部門・中2生部門・中1生部門の3つ。科目はいずれの部門も英語・数学・国語の3教科。受験学年部門は難関高校入試レベルで、意欲ある中2生・中1生も受験可能。

 なお、受験学年部門での成績優秀者は、11月25日に行われる決勝大会に出場できる。決勝大会進出選定基準は、英・数・国の600点満点で、中3生の上位50名、中2生の上位30名、中1生の上位30名が選出される。決勝大会成績優秀者には表彰状を授与し、東進ドットコム上で公表する。

 受験料は無料。申込みは、東進のWebサイト「東進ドットコム」にて受け付けている。インターネットからの申込みの場合、締切りは試験実施3日前。以降の申込みは、各会場に確認が必要。

◆全国統一中学生テスト
日程:2018年11月4日(日)
会場:東進ハイスクール・東進衛星予備校・東進中学NET各校舎、特別会場(大学やホールなどの外部会場)
対象:中3生・中2生・中1生
締切:インターネットでの申込みは試験実施3日前
※以降の申込みは各会場に確認が必要
受験料:無料
申込方法:東進のWebサイト「東進ドットコム」から申し込む

<決勝大会>
日程:2018年11月25日(日)
会場:京王プラザホテル新宿(東京都新宿区西新宿2丁目2-1)
※会場までの交通費および遠方の者の宿泊費を支給する
[リセマム 2018.9.20 Thu 18:45 ]
2018/09/22
子供への投資を惜しまない 高学力国・シンガポールの教育法
アジアの富裕層がシンガポールに集まりつつある。目的のひとつは、この国の「教育」だ。シンガポールは驚異的な“高学力国”。15歳児を対象にした国際学力テストでは、調査対象の3分野すべてで世界首位となった。どんな教育が行われているのか。現地在住のファイナンシャル・プランナー、花輪陽子氏が解説する――。

■数字で分かるシンガポールの学力の高さ

英国の教育専門紙が2017年9月に発表した「世界大学ランキング」によると、シンガポール国立大学は全世界の大学の中で22位とアジア首位に位置しており、日本の最高峰である東京大学(46位)より高い順位になっています。

また15歳児を対象にした国際学力テスト(PISA 2015年)では、シンガポールが科学的リテラシー、読解力、数学的リテラシーの3分野すべてで世界首位。一方、日本は科学的リテラシー2位、読解力8位、数学的リテラシー5位でした。

これだけ学力が高い理由は、国家予算の約20%を教育に投じている(日本は5.5%)うえに、各家庭でも子供への教育投資を惜しまない文化があるからです。

シンガポール国民の多数を占める中華系には「倹約をして、次世代のために惜しみなく投資をする」という言葉があります。明晰な頭脳を手に入れることができれば、お金は後から作ることができるという考え方なのです。シンガポールの政治家で初代首相を務めたリー・クアンユーも「シンガポールの最大の強みは人材」と考えており、教育のゴールは国を作る指導者や管理職の確保で、早期から成績別で生徒を選別して学校のコースを分けています。

■幼少期から英語と中国語のバイリンガル教育

ローカルの保育園や幼稚園でも幼少期から英語と中国語のバイリンガル教育は当たり前でAI時代に欠かせないプログロミング教育が充実している学校もあります。4歳児からそろばんを習ったり、中国語の書き取りの宿題が出たりして親も大変ですが、日本人の家庭で育った子供でも中国語が話せるようになります。

ローカルの保育園の料金は月10万円前後で、朝7時から夜7時までといったように長時間預かってもらうこともできます。追加料金を払えば、バレエや音楽の授業を受けられる園もあるほどです。両親が仕事をしている間にしっかり学習をさせてくれるので安心して仕事に専念できるのです。

『「学力」の経済学』(中室牧子著、ディスカヴァー・トゥエンティーワン)によると、「もっとも収益率が高いのは、子どもが小学校に入学する前の就学前教育(幼児教育)」とのことです。早期に得たスキルやしつけなどはその後の人生で長い間役に立つことになるからです。

ベースになる語学に関しては早期から行うほうがそのスキルを活かしてディスカッションやプレゼンテーションをしたり、論文を書いたりするなどの機会が増えます。実際にシンガポールで教育を受けている4歳のわが子も英語と日本語のバイリンガルで、日常会話は両言語で支障なく話せます。中国語も簡単な単語などは話すことができています。

また、大人と対等な会話をするようになるので子供を日本に連れて行くと驚かれることがよくあります。1歳からシンガポールで育っているので、日本語を話すものの感覚が半分外国人だからでしょう。

■2歳児の英語力は「天気について話し合う」レベル

日本でも2020年の教育改革が話題になっていますが、それでも語学教育などかなり後れを取っていると言わざるを得ないでしょう。「天気について英語で話し合う」といった基礎的な英語は、シンガポールの教育では2歳児レベルの内容なのです。3歳児くらいからは歌などで中国語も学びます。シンガポールでは英語と中国語をベースにして、これからどうやってIT教育を行っていくのかを議論している段階です。すでにIT教育のプログラムも幼児教育の中で実践しています。

「AI時代の教育について」がテーマの保護者と学校との会合や富裕層の会員クラブの催しに参加したことがあるのですが、「弁護士も職を失うAI時代にどのようにして子供たちを育てていけば良いのか」について、世界中から来ている人々が活発に意見を出し合い、議論をしました。シンガポールの魅力の一つに“ダイバーシティ”があります。

今すぐ解決できないような問題を、世界中からシンガポールにやってきた人たちと話し合って考えることが可能になります。また、シンガポールにある私立校は特に教育改革のスピードが速く大胆な改革を頻繁に行います。日本の教育は元々シンガポールより遅れている上にゆっくりしか変わっていかないので、今後はさらに後れを取るように感じます。

シンガポールでは小さな頃から読み聞かせを行い、小学生低学年では英語のペーパーブックを朗読するレベルになっています。中国語に関しても中華系が多いシンガポールでは家庭教師を雇うことも容易なので、両親が中国語を話さない家庭でも努力次第で習得が可能です。そうした魅力から日本も含めて世界中から親子留学が急増しているのです。特に中国やインドからの母子や親子留学が多いです。シンガポールは治安も良く、祖国からのアクセスも良く、教育レベルが非常に高いという理由が挙げられます。シンガポールにあるインター校(外国人向けの私立校)の教育は「与えられたテーマに対して子供たちが調べてきて発表する」というスタイルです。ローカル校は日本と同様の詰め込み式で、「優秀なロボットを作る教育だ」と揶揄されることもあるものの、早期からの語学や理数やIT教育などは進んでいます。

■外国人向けのインター校は東京よりも充実

シンガポールは東京23区と同程度の国土に20校以上のインター校があります。教育熱心な家庭が多く、教育のレベルは非常に高い。また、多くの学校では日本人の割合が非常に低く、子供も英語を話さざるを得ないため、英語力が自然と身につきます。ほとんどの学校からスクールバスが出ており、遠くても1時間以内で通学できるため、選択肢はとても多くなります。

日本には英語で授業を行うインター校が20校以上あります。しかし東京都内のインター校は10校(世界共通の大学入試資格である国際バカロレア(IB)の認定校数、一条校を除く)とシンガポールより少なく、また都内(23区外を含む)の面積はシンガポールより広いので、東東京から西東京までバスで移動ということはむずかしいでしょう。そのため、自宅から通える範囲で考えると選択肢は限られます。また、日本人の割合は全体で約4割と高くなります。

日本では、学校の受け入れ以上に希望者が多いので全ての人が希望の学校に入れるわけではありません。シンガポール同様に富裕層の多い香港も学校の受け入れが需要に追いついておらず、希望校に入るのが非常に難しいと聞きます。その点、シンガポールでは学校の数も多いので、希望に近い学校を選ぶことが可能になります。

シンガポールではさまざまな国の駐在員が生活しているため、日本、米国、オーストラリア、カナダ、インドなど、多くの国の学校があります。とはいえ、かつて英国領だったこともあり、シンガポールでは英国系インター校が目立ちます。

国際バカロレアとそれにつながる小・中・高校生の教育プログラムを取り入れたスクールも多く、さまざまな国の大学試験制度に対応も可能です。

■多様な発想を生み出す教育

インター校の多くは3歳前後から18歳までの一貫制で、大学入試までは受験の心配もないため、のびのびと好きなスポーツや音楽、アートなどに打ち込むことができます。語学教育は英語に加えて中国語かスペイン語を第二外国語で低年齢から学べる学校が多いです。

また、放課後のアクティビティーも充実しています。多いところでは数百のアクティビティーを用意しており、学校側も家庭もそれを全力でサポートをします。

日本の教育は均質的な人材を育成することに優れていますが、シンガポール、特にインター校の教育は多様な発想が出てくるようなスタイルです。夏休みも2カ月程度と長く、その間にキャンプや自然体験といった体験型の学習を提供する学校もあります。

■「日本の公立校と同程度」の金額で教育を受けられるケースも

子供にシンガポールで教育を受けさせる場合、現地の公立校に通わせるか、インター校に通わせるかで、大きく金額が変わってきます。

公立校の場合、シンガポール国民と永住権保有者(PR)が、学費や学校の選択の面で優先されます。永住権を保有できれば、日本でオール公立コースとそれほど変わらない金額で、公立校に通わせることができます。英語と中国語の教育を受けられることを考えるとローカル校も魅力的です。外国人価格の場合でも日本で私立学校に通わせる程度の金額になります。ただし、ローカルスクールはシンガポール人が優先されるので、好みの学校を選ぶのは難しいです。

インター校の学費は年約250万円(ホリデープログラムなどを除く)で、日本のインター校と同程度になります。インター校の中でも日系の学校は金額が安めです。また、最近は割安授業料をうたうインター校が複数できたので、選択肢も広がりました。一部の名門校ローカル校では留学生向けのローカルインター校を用意しています。ローカルインター校も一般的なインター校より学費が安めです。

■MBA取得の費用も欧米の半額程度

幼少期から母子もしくは親子留学でとなると学費や生活費がかさみますが、中学生程度の年齢からは、子供だけで留学ができるインター校やローカルインター校もあります。

MBA取得にかかる費用は500万円程度からで、欧米の学校に比べると半額程度となっています。大学院からシンガポールで学び、そのまま就職するという道もあるでしょう。就職をするのも欧米と比べると比較的簡単です。私の夫も働きながらエクゼクティブMBAコースで学んでいますが、平均年齢も高く社会人の学び直しにはとてもよいようです。ここでしか手に入らない人脈、チャンスがあるので、人生のどこかのタイミングで海外に出て学ぶという選択肢も入れるとよいのではないでしょうか。
[livedoor news]
2018/09/21
ノーベル賞受賞が期待される研究者発表、17名中1名は日本人
科学情報企業のクラリベイト・アナリティクスは2018年9月20日(日本時間)、学術論文の引用データ分析からノーベル賞クラスと目される研究者を選出する「クラリベイト・アナリティクス引用栄誉賞」を発表した。17回目となる2018年は、日本人研究者1名を含む17名が受賞した。

 クラリベイト・アナリティクス引用栄誉賞は、過去20年以上にわたる学術論文の被引用数に基づき、各分野における高インパクト論文(通常1,000回以上の引用)を選定。その後、ノーベル委員会が注目すると考えられるカテゴリ(医学・生理学、物理学、化学、経済学)に振り分け、各分野で特に注目すべき研究領域のリーダーと目される候補者を決定する。2002年よりノーベル賞に先駆けて発表するのが恒例となっており、これまでに46名が実際にノーベル賞を受賞している。

 2018年は17名が受賞。日本からは、医学・生理学分野で京都大学化学研究所 特任教授の金久實氏が「KEGG(Kyoto Encyclopedia of Genes and Genomes)の開発を含むバイオインフォマティクスへの貢献」において受賞した。

 なお、過去にクラリベイト・アナリティクス引用栄誉賞を受賞した日本人研究者のべ26名のうち、山中伸弥氏は2012年にノーベル医学・生理学賞を、中村修二氏は2014年にノーベル物理学賞を、大隅良典氏は2016年にノーベル医学・生理学賞をそれぞれ受賞している。
[リセマム 2018.9.21 Fri 12:45 ]

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