最新大学受験・教育ニュース

2017/04/10
【大学受験2018】慶應大、受験生向け2017年度イベント開催日を公開
 慶應義塾大学は、2017年度の受験生向けイベント一覧を公開した。オープンキャンパスの実施内容や進学相談会、学園祭、各学部による独自イベントなどを紹介している。全学部対象のオープンキャンパスは、6月24日と7月1日に日吉キャンパスで行われる。

 オープンキャンパス早見表は、受験生が目的に合わせて参加できるよう、各キャンパスで行われる内容を一覧にまとめたもの。2017年度最初のオープンキャンパスは、6月17日に湘南藤沢キャンパスで開催される。対象学部は総合政策学部、環境情報学部、看護医療学部の3学部。学部説明や模擬講義、在学生相談、見学ツアーなどが行われる。

 6月24日と7月1日に日吉キャンパスで行われる全学部対象の「オープンキャンパス〜大学入門〜」では、入学センターの職員が建学の精神や理念、各学部の特徴、塾生生活などを説明。8月6日の三田キャンパスで行われる「オープンキャンパス〜学部入門〜」では、教員が各学部の概要・特徴、カリキュラムや研究内容などを紹介するほか、個別相談や奨学金説明会などを行う。また、同日には「地方出身者のための説明会」も実施する。

 さらに、5月下旬から6月上旬には、法学部は慶應大阪シティキャンパスで法学部教授の講義を体験できる独自イベントを開催する。

 オープンキャンパスやイベントなどは、事前申込が必要なため、Webサイトで詳細を確認すること。2017年度の受験生向けイベント一覧のほか、慶應義塾大学Webサイト内「イベント」では、全国各地で開催される進学相談会や、各キャンパスで行われる学園祭も紹介している。
2017/04/08
学問が息づく街 スウェーデンの古都ウプサラ
 私は大学院生のときに米ジョージア大学に留学し、スウェーデン人の教授に師事して研究を行っていた。彼はわざわざスウェーデン製の高級車、ボルボを輸入して乗っていたくらいに愛国心の強い人であったが、その先生からこんな話を聞いたことがあった。

 「キヨ(私のこと)、『ヴェニスを見て死ね』という言葉を知っているか? もちろんベニス(ベネチア)は世界で最も美しい街の一つであることは認めるし、死ぬまでに1回くらいは行った方がよい。でも、私が育ったウプサラ(Uppsala)という街は、北欧で最も美しい街だから、お前が死ぬまでには必ず行くんだぞ」

 その数年後、私は博士号を取得し、ポスドクとして海外で武者修行をしようと思ったときに選んだのはウプサラ大学であった。その先生が退官されてスウェーデンに戻っていたこともあったし、なにしろそこまで美しいのなら、ぜひともこの目で見たかったのである。武者修行期間も1年間と決まっていたので、四季を感じるのにはもってこいだと考えて、ウプサラ大学への留学を決めた。

■北欧最古の大学

 スウェーデンの首都ストックホルムから北西に40キロメートルほどのところにあるウプサラは、ウプサラ大学の存在なくしては語れない。東京と東京大学というような関係を考えると違和感があるかもしれないが、ウプサラの場合は街全体に大学のキャンパスがちりばめられており、教会があると思うとその隣は大学の建物、商店街があるかと思うとその先に大学の図書館が現れるような、街と大学が一体化したようなところなのである。東京大学が開校したのが1877年なのに対して、ウプサラ大学の創立はなんとそこから400年も前の1477年。学問を語るにはなくてはならない場所なのだ。

 多くの著名人を出しており、中でも私にとって身近な科学の分野で有名なのは、植物分類学の祖でラテン語を使った「学名」の仕組みを作ったカール・フォン・リンネと、水が凍る温度をセ氏0度、水が沸騰する温度をセ氏100度とし、現在も広く使われている「セルシウス度(℃)」を考え出したアンデルス・セルシウスであろうか。他にもアンデルス・オングストロームは原子間の距離を表すのに重要な単位(100億分の1メートル)にその名を刻まれている(Å、「オングストローム」と読む)ことを考えると、ウプサラ大学の有名人は皆、ルール作りがうまかったと言えるかもしれない。

 リンネの自宅だったところは今でも植物園として公開されており、リンネが採取した植物が今もそこの研究員によって育てられている。リンネ生誕300年となる2007年には、天皇陛下もここを訪れたそうで、陛下にお目にかかったウプサラ在住の友人達から自慢のメールが何通も届いた。

 もちろん、そこで暮らす草花や虫たちは、300年前から育てられているとは思っていないだろう。人間だけが生物に歴史を見いだし、尊んでいるのであるが、300年の歴史を感じ取れる植物園というのも世界的にはあまり多くないため、ウプサラで必見と言えるポイントである。

■北欧の覇者が眠る大聖堂

 ウプサラ市街を通っている道は、一般的なヨーロッパの街と同じく入り組んでいて必ずしも分かりやすいものではない。それでも迷うことがめったに(ほぼ)ないのは、街の中心にどこからでも見つけられる「大聖堂」があるからだろう。北欧最大級で高さが120メートルもある塔を持つ大聖堂は、街中の至る所から見つけることができ、夏の白夜のシーズンで太陽から方角を推測できない時期でも迷うことはない。

 私は17年前に初めてこのツインタワーがそびえ立っている姿を見たとき、あまりの大きさに圧倒されたのを覚えている。私たち夫婦がウプサラに住んでいるとき、冬至の頃に開かれる「ルチア祭」をこの教会に見に行ったことがある。昼でも薄暗くて寒い季節に白装束の女の子がろうそくを頭に付けて歌う姿があまりに神秘的で、それ以来「冬の北欧も悪くないですよ」と勧めることにしている。「この教会が見える範囲に来るとウプサラに戻ってきたぁと感じるよ」と研究者仲間に話すと、人種も宗教も違う私にそう感じてもらえるのは、大変光栄なことだと言われた。

 この教会には聖エリクやグスタフ・バーサといった、北欧の覇者であった時代のスウェーデンの王が眠っており、上述のリンネも家族とともに眠っている。リンネの墓は教会内の床にあり、多くの人に踏まれているところに、日本と全く異なる文化を感じる。私は仕事がらヨーロッパの色々な街へ行くが、これほど荘厳な教会は見たことがない。

■清らかな解剖台

 大聖堂の向かいには、かつての大学講堂であった建物を使った歴史博物館「グスタビアヌム」がある。ウプサラの歴史(文化史や科学史)を中心とした常設展示だけでもかなり満足のいく内容だが、なんといっても見どころは最上階の解剖台であろう。

 ドーム状になった最上階は非常に角度が急な階段教室になっており、その底には小さな台が置かれている。入り口前には、内臓や筋肉がむき出しになっているヒトの絵が掛けられ、いかにもおどろおどろしい場所へ入っていくような雰囲気なのだが、中に入ると一転してアカデミア特有の好奇心にあふれた部屋であることが分かる。


 その昔、ここで死体が解剖されたという事実はあるのだが、なるべく多くの学生が解剖している者の手先まで細かく見ることができるようになっている部屋の構造は、残酷さというよりはむしろ学問をするための清らかな場のように感じられるところが、非常に不思議である。

 スウェーデンには日本からの直行便がないため、最も近道でもフィンランド経由で行くことしかできない。さらにウプサラへ行くにはストックホルム空港からストックホルム市街へ出るのとは反対方向の電車に乗らなければならず、北欧を周遊するような感じでこの街を訪れることはまずないのではないだろうか。

 しかしながら、私がついていたスウェーデン人の教授が言っていた「ウプサラを見て死ね」という言葉は、今の私には深く理解できる気がする。日本で有名な欧州諸国とは明らかに異なった文化・歴史を持つ北欧諸国において、古くからその歴史の中心を担ってきた都市に、北欧最古の大学が建てられたのは当然のことである。

 ウプサラ大学憲章に「To think freely is great, but to think rightly is greater(自由に考えることは素晴らしいが、正しく考えることはもっと素晴らしい)」とある。何事にも曲げられない凜(りん)とした秩序がこの街には残されており、それこそがアカデミアの聖地と言えるウプサラなのである。北欧を訪れる方は、ぜひスウェーデン滞在を1日延ばして足を運んでみることをお勧めする。

五十嵐圭日子(いがらし・きよひこ) 東京大学准教授、フィンランド技術研究センター(VTT)客員教授。東京大学農学部林産学科卒、同大大学院農学生命科学研究科生物材料科学専攻博士課程修了。2009年から同大学院農学生命科学研究科の准教授。バイオマスを分解する酵素の研究で、米科学誌「サイエンス」を含む100を超える論文の著者。2016年からVTTで客員教授も務める。

[NIKKEI STYLE 4/8(土) 7:47配信]

166-1.png

2017/04/07
「入学後、生徒を伸ばしてくれる大学」ランキング100
 今年の一般入試の大きな特徴は、私立大学の志願者が大幅に増加したことだ。私立大全体で8%ほど増えた。現段階の私立大志願者トップ50を見ても、昨年より減っているのはわずか5校だけ、という状況である。それだけ志願者が増えた大学が多かった。国公立大学の志願者が0.2%減だったのとは大きな違いだ。


■大都市の大手私大はさらに狭き門

 そのうえ、文部科学省が地方創生政策の一環として、大都市圏の大規模大学の入学者抑制を進めている。2015年まで、入学者は定員の1.2倍まで認められていたのが徐々に減らされ、2018年に1.1倍、2019年には1.0倍にしていく。これを超えた大学は補助金をもらえなくなるのだ。入学者を減らすことは合格者を減らすことにつながる。今年も昨年に引き続き、大手の私大で合格者が減少した。

 志願者が増えた一方、合格者は減って、受験生にとってはかなり厳しい入試になった。

 早稲田大を例にとってみよう。合格者は昨年の1万7976人から1万6087人と1889人減った。約1割減ったことになる。競争率(志願者数÷合格者数)は、6.0倍から7.1倍に跳ね上がり、厳しい入試になったことがわかる。早慶上智(早稲田大、慶應義塾大、上智大)、MARCH(明治大、青山学院大、立教大、中央大、法政大)の合計で、およそ8000人の合格者が減っている状況だ。
.

もう”大学全入時代”は終わった?

 昨年までなら合格していた受験生が、今年は8000人も不合格となってしまったのだ。この大手大学による合格者の絞り込みの影響で、2月の入試で不合格者となった受験生は、現役進学にこだわり、その後に行われる入試に殺到。3月に行われた入試の志願者は、昨年に比べて14%増えた。

 このような大手大学の動きは、逆に学生募集に厳しい大学には、救いとなった。定員割れを続けていた大学が、「今年は定員を超える入学者になった」と胸をなでおろすことも、少なくなかったようだ。中でも、大都市圏で定員割れだった大学にその傾向が見られ、皮肉にも地方創生より大都市圏の大学を助けた結果となった。

 そもそも、首都圏など大都市圏の大学に向けて、地方からの受験生は多くなかった。多くが「首都圏在住なら首都圏の大学」という、その地域内で大学を選ぶ傾向が強かった。この結果は予測通りともいえるだろう。ただ大都市圏の入試を厳しくしただけとの批判もあるようだ。

■進学高校の教諭は大学の教育体制を熟知

 2018年はもっと大規模大学が入学者を絞ると思われる。受験生にとって私立大入試は、さらに厳しくなると見られている。2018年入試に向けて一般入試の厳しさを見越した対策が必要になるだろう。併願校を増やすだけではなく、推薦やAO入試で早く合格を勝ち取ろうという動きが出てくる。入試も大きな動きがありそうだ。

 入試が厳しくなれば、大学選びも、「入りたい大学選び」から「入れる大学選び」に変わりがち。そうならないためにも、大学選びはよく中身を検討することが大切だ。大学通信は毎年、全国約2000進学校の進路指導教諭に対し、アンケート調査を実施している。2016年の調査では711校から回答を得たが、その中で「入学後、生徒を伸ばしてくれる大学」はどこかを聞いた。5校連記で大学名を記載してもらい、最初の大学を5ポイント、次を4ポイント、以降、順に3ポイント、2ポイント、1ポイントを与えて、ランキングを集計した。

 どこの大学も、入学後、学生を伸ばすことに力を入れている。最近、多くの大学で導入するようになってきた初年次教育は、その最たるものだろう。それまで受けてきた教育と大学教育の橋渡しをすることで、大学での学びをスムーズにできるようにする。

 ただ、その後の教育で大学が生徒を伸ばしているかは、なかなか見えてこない。やはり、長年、大学や、進学した生徒を見てきた高校の進路指導教諭の意見を聞いてみるのが最善だ。今は生徒が母校を訪ねる機会が多く、生徒の成長ぶりを確認するだけでなく、大学のさまざまな取り組みも耳に入ってくる。そうした情報も加味して大学を評価している。

東北大に対する高校教諭の評価は高い

 トップは東北大だ。高校の進路指導教諭の意見を見ても、「学生に対する人材育成プログラムの充実」(宮城・県立高)、「少人数教育や女子教育に力点を置き、生徒の個性を伸ばしている」(群馬・県立高)、「学生一人ひとりに対して丁寧な指導をしている」(三重・私立高)と、入学してからの教育力の高さを指摘する声は多い。予備校関係者によると「東北大は推薦、AO入試の定員が多く、こまめに高校を回って説明している。そのため、進路指導教諭の東北大への理解が進んでいる」という。

 2位には東京大が入り、国立の難関大学2校が上位を占めた。東京大についても「教養教育を重視し、人間的バランスを取るような指導をしている」「教授陣のレベルの高さ」などを指摘する意見が多かった。東京大も最近では大学説明会を開催し、大学への理解を広げている。トップ2校はそもそも入学者のレベルが高いが、その学生をさらに伸ばす教員の研究力、教育力の高さを評価されているようだ。

■産業能率大がベスト10に入った理由

 3位は金沢工業大。面倒見のよい大学として知られる。初年次教育に力を入れ、それが就職にも結びついている。基礎、基本をしっかり学び直せる制度があるのも、大きなポイントだ。

 4位は東京理科大、5位は国際教養大、6位は京都大、7位は早稲田大と続く。東京理科大は進路指導教諭から、「伝統的に進級が難しい大学」との意見があり、そうしたことも学生を伸ばしているという評価につながっている。

 一方、小規模ながら10位に入ったのが、産業能率大。昨年の17位からランクアップした。産業能率大は経営と情報マネジメントの社会科学系2学部の大学だ。キャンパスも東京の自由が丘と神奈川の湘南にある。文科省が推奨し、大学だけでなく、小・中・高にも導入が進むアクティブラーニングの草分け的存在だ。課題解決型のPBL(Project Based Learning)授業にも力を入れ、横浜DeNAベイスターズの2軍戦をプロデュースする授業まである。学生がチケットのもぎりから観客動員、試合中のイベント運営まで行う。そうした社会との連携の中で学生を伸ばしている。

 入試企画部の林巧樹部長は「スチューデント・アシスタント制度を活用して、ゼミの授業で2年生が1年生を、3年生が2年生をというような形で、先輩が後輩の面倒を見ることに力を入れています。後輩が分からないことを先輩が教えることによってどちらも伸びていきます。ほかにも学生の発案による英会話、プレゼンテーションの上手なやり方などを、学生が学生に教える形で進めるなど、学生支援センターなども学生中心で行っていることが評価されたのではないでしょうか」と語る。

 入学後の学生を伸ばしていくには、大学・学部によって違うが、さまざまな方法がある。それを各大学は、毎年、工夫しながら教職員一体となって進めている。大学にはどういった授業があるかを知ることも大切だが、どのように身につけさせているかも、大学選びでは押さえておきたいポイントといえそうだ。

[東洋経済オンライン 4/7(金) 6:00配信]

165-1.png

2017/04/06
私大新入生の生活費、家賃を除いて1日あたり790円…仕送り額は過去最低更新
 東京私大教連は4月5日、「私立大学新入生の家計負担調査」を発表した。「受験から入学までの費用」は、自宅外通学者212万6,144円、自宅通学者154万6,644円。毎月の仕送り額は過去最低を更新し、家賃を除いた1日あたりの生活費は790円であることがわかった。
「私立大学新入生の家計負担調査」は、2016年4月の首都圏の私立大学・短期大学に入学した新入生の家計負担状況をまとめたもの。対象大学は、中央大学、早稲田大学、麻布大学、作新学院大学など、東京9校、神奈川1校、埼玉1校、千葉2校、茨城1校、栃木2校の計16大学・短期大学。2016年5月〜7月にアンケートを行い、4,871件の有効回答を得た。

 受験費用や家賃、初年度納付金などを合計した「受験から入学までの費用」は、自宅外通学者が212万6,144円で前年度より1万6,500円減少、自宅通学者が154万6,644円で前年度より1万800円増加した。「受験から入学までの費用」のうち初年度納付金が占める割合は、自宅外通学者が61.7%、自宅通学者が84.8%となっている。

 受験費用や私大初年度納付金、仕送り額などの「入学の年にかかる費用」は、自宅外通学者の場合292万7,444円と前年度と比べ2万5,700円減少。自宅外通学者の世帯における「税込年収」に関しては、平均899万2,000円となっており、年収に占める「入学の年にかかる費用」は32.6%にのぼる。

 「仕送り額」の平均は、入学直後の新生活や教材の準備で費用がかさむ「5月」が10万700円で1,100円減少、出費が落ちつく「6月以降(月平均)」では1,000円減の8万5,700円となった。「6月以降(月平均)」の仕送り額は、過去最低額であった前年をさらに下回り過去最低を更新。「6月以降(月平均)」から家賃を除いた生活費は1か月2万3,700円、1日あたりの生活費は790円だった。

 入学費用を借入れした家庭は17.9%、平均額は182万5,000円(自宅外211万9,000円、自宅159万7,000円)。自宅外通学者の借入れ額は過去最高額となった。受験から入学までの費用の負担感を聞くと、91.1%が「たいへん重い」「重い」と回答している。

 日本学生支援機構(旧日本育英会)などの奨学金は、全体の半数以上が「希望する」となっており、希望者のうち奨学金を「申請した」は62.0%。自宅通学者より、自宅外通学者のほうが「希望する」「申請した」の割合が高い傾向にある。奨学金を希望したが申請しなかった理由は、「申請基準にあわない」36.9%、「返済義務がある」33.5%など。「返済義務がある」は過去最高となっており、返済への不安が高まっていることがわかる。私大の授業料を対象に直接家庭に国が補助を行う「直接助成制度」について、現在制度はないが89.0%が「必要あり」と回答している。

調査の結果は、東京私大教連Webサイトにて公開されている。

[リセマム 4/6(木) 14:45配信]
2017/04/03
【大学受験】ICU・上智・同志社・南山「4大学合同進学フェア」6月
 国際基督教大学(ICU)と上智大学、同志社大学、南山大学は「4大学合同進学フェア」を6月4日に名古屋で、11日に札幌で開催する。「4大学合同進学フェア」では、各大学の大学紹介や入試説明を聞くことができる。参加費無料、事前予約不要。

 キリスト教に基づくグローバル教育を実践する、代表的な大学である国際基督教大学と上智大学、同志社大学、南山大学の4大学は、受験生や保護者などを対象に「4大学合同進学フェア」を開催する。

 「4大学合同進学フェア」では、各学校の大学紹介や入試説明を実施。また、現役大学生との相談や、個別相談、資料配布、資料閲覧、大学紹介DVD上映などを開催予定。個別相談は、在学生が担当することもあるという。

 また、名古屋会場のみ、在学生によるトークライブを開催。各大学代表の学生が外国語で自己紹介し、受験勉強の体験談や学生生活、留学経験などを語る。

 参加対象は、受験生、高校1年生、高校2年生、保護者、高校教員、予備校担当者。参加には事前予約や申込みは必要なく、入退場自由。参加費も無料。開催日と場所は、6月4日に名古屋会場、6月11日に札幌会場。両会場とも、開催時刻は午後1時から午後5時まで。

◆4大学合同進学フェア
対象:受験生、高校1年生、高校2年生、保護者、高校教員、予備校担当者
参加費:無料
【名古屋会場】
日時:2017年6月4日(日)13:00〜17:00
会場:ウインクあいち10階1001、1002(各線名古屋駅よりミッドランドスクエア方面へ徒歩5分)
【札幌会場】
日時:2017年6月11日(日)13:00〜17:00
会場:ACU(アスティ45ビル16階)1605、1606(JR札幌駅より徒歩5分)

[リセマム 4/3(月) 17:15配信]
2017/04/01
大阪市立大学 公開講座〜市大に1日体験入学しませんか!?〜を開催
大阪市立大学に入学した気分が味わえる「市大授業」が、今年も4月29日(土・祝)に開催される。文系と理系に分かれて様々な分野の模擬講義が行われるので、興味のある講義を選んで聴講することができる。

ほかにも、文学部の学生と大学生活などについて語らうフリートークや、学術情報総合センター(図書館)の施設見学会が実施される。学問の現場を肌で感じられる絶好の機会。夢探しのための有意義な一日にしよう。

日時
4月29日(土・祝)13:00〜15:50(受付12:00〜)

会場
大阪市立大学 杉本キャンパス1号館

対象
高校生、予備校生とその保護者

定員
各講義150名(先着順)

申込方法
電子メール、ファックス、往復はがき、いずれかにて申込
受付期間:3月9日(木)〜4月21日(金)

参加費
無料

プログラム
文学部を知りたい人のための市大授業
自己という謎:「自分探し」の哲学?(哲学:佐金武講師)
ドイツ語圏の悩める作家たち(ドイツ語フランス語圏言語文化学:井絹子准教授)
都会はなぜ田舎ではないのか?(社会学:笹島秀晃講師)
文学部学生とのフリートーク!
数学や理科の好きな高校生のための市大授業
素数の不思議(数学科:佐野昂迪講師)
生活を彩る分子の世界(化学科:東海林竜也講師)
地質学からみる近畿の巨大地震と大規模土砂災害(地球学科:三田村宗樹教授)
宇宙プラズマの物理(物理学科:浜端広充准教授)
宇宙生物学への誘い―植物と重力(生物学科:保尊隆享教授)
大阪市立大学 公開講座〜市大に1日体験入学しませんか!?〜に関する詳細は、同大学のウェブページから。

〔2017/03/31 東進タイムズ〕

162-1.jpg

2017/03/31
金沢大学に学生留学生宿舎「北溟(ほくめい)」が完成 -- 4月1日から運用開始
金沢大学(石川県金沢市)はこのたび、角間キャンパス内に日本人学生と留学生の混住宿舎「北溟(ほくめい)」を新設。4月1日から運用を開始する。これに伴い、3月28日にはオープニングセレモニーを開催。看板の除幕式や内見会などが行われた。


 金沢大学では平成23年度から、日本人学生と留学生が共に生活し、入居者全員が交流できる学生留学生宿舎の整備を行ってきた。これは、学生生活の支援と国際化による留学生の支援・受け入れ体制の強化を図ることを目的としたもので、平成24年9月にはI期事業として学生留学生宿舎「先魁(さきがけ)」(収容定員:104名)を整備。このたび「先魁」に続くII期事業として「北溟」(収容定員:200名)を整備した。「北溟」の名称は、平成29年3月に閉寮する金沢大学北溟寮を継いだもの。

 「北溟」は男女別シェアハウスとなっており、日本人学生2名と留学生3名の5名で1ユニットを共有。ユニットごとにリビングダイニングキッチンや洗面室、シャワールームを完備している。なお、居室は個室で、生活に必要な基本的な家具・家電が備えられている。

 宿舎の完成に伴い、3月28日にはオープニングセレモニーを開催。山崎光悦学長による挨拶や施設名称看板の除幕式の後、施設の内覧会が行われた。

 同大では、将来的な全学ビジョンとして、さらに学生留学生宿舎の整備を進め、国際化による留学生の支援・受け入れ体制の強化を図っていくとしている。

■金沢大学学生留学生宿舎「北溟」
【施設名称】 金沢大学学生留学生宿舎「北溟」(6〜9号棟)
【構造・階数】 RC造・地上2階(8、9号棟)、RC造・地上3階(6、7号棟)
【施設の面積】
 新営:3,856平方メートル
 住居棟(4棟):5人シェアx40ユニット(200人収容)

●金沢大学HPでの記事
 http://www.kanazawa-u.ac.jp/news/45547
●金沢大学の学生寮等について
 http://www.kanazawa-u.ac.jp/campuslife/livelihood/residence

▼本件に関する問い合わせ先
 金沢大学総務部広報室
 TEL: 076-264-5024
  FAX: 076-234-4015

[大学プレスセンター 2017/03/31]
2017/03/30
世界大学ランキングの日本版発表 「教育力」を重視し高校の評判など反映、1位は…
 英教育専門誌「タイムズ・ハイヤー・エデュケーション」(THE)を運営するTES Global社は、世界大学ランキングの「日本版」を初めてまとめ、3月30日に発表した。国内外の受験生の大学選びや大学改革に役立ててもらうことなどが狙い。日本のベネッセグループの協力を得て「学部の教育力」に焦点をあてた。総合ランキングは首位の東京大をはじめ研究型総合大学が多く入ったが、分野別では「教育満足度」首位に国際教養大学が入るなど教育を重視する大学もランクインした。(西健太郎)


「世界版」とは異なる指標で435大学を調査

 THE誌が発表する世界大学ランキングは、大学の研究費収入や論文被引用数など「研究力」に焦点をあてており、最新の集計ではランクインした980校中、日本の大学は69校。最高順位は東京大の39位だった。一方、今回発表された「日本版」は、国公私立435大学を対象とし、独自の指標で「教育力」を測ることを目指したという。具体的には、大学にデータの提供を依頼したり、ベネッセが実施するテストやアンケートの結果を活用したりするなどして(1)教育リソース(学生一人あたりの資金や教員数、合格者の学力、教員の一人あたりの論文数など)(2)教育満足度(高校教員へのアンケート)(3)教育成果(企業の人事担当者や研究者へのアンケート)(4)国際性(学生や教員に占める外国人の比率)―の4分野を設けて集計した。
.

「総合」1位は東大、「満足度」は国際教養大

 4分野を総合した結果の1位は東京大。以下、(2)東北大(3)京都大(4)名古屋大と東京工業大。10位までは、世界ランキングの国内上位大学とほぼ重なる結果となった。一方で、分野ごとのランキングをみると、高校教員に大学の印象を尋ねたアンケート結果を反映した「教育満足度」では、すべての授業を英語で開講する国際教養大学が1位(総合ランキングでは20位)、独自のリベラルアーツ教育で知られる国際基督教大学が10位(総合15位)に入ったのが目立つ。外国人比率を反映する「国際性」は、立命館アジア太平洋大学が1位(総合24位)で、大阪経済法科大学、東京国際大学(総合141〜150位)と続いた。「教育リソース」は医科大学が上位10位中3校を占め、医学系の研究者の論文数や資金力が反映したとみられる。

次回は「学生満足度」加えるなど指標の追加を検討

 指標をみると、論文数や、研究費の獲得数など研究重視の大学に有利な項目もあり、総合順位にも影響したとみられるが、調査担当者は「研究に裏付けられた教育も重要」と説明する。ベネッセの藤井雅徳・大学・社会人事業本部長は「現時点では最高のものができた」としつつも、次回調査では、大学生に満足度を聞く調査を実施したり、学生の進路決定率を反映したりするなど、項目の追加を検討していることを明らかにした。


 THE誌のフィル・ベイティ編集長は「日本の大学の強みを世界に発信できる」と今回のランキングの意義を強調しつつ「日本の大学は、(外国人比率などの)国際的な多様性がアジアの中でも不足している。(少子化など)人口動態の変化にあわせること、独立性を高めること、他大学と差別化すること」が必要とも話した。
.

 ベネッセの藤井さんは「東大、京大、大阪大が推薦入試などを取り入れるなど入試が多面的・総合的な評価に移行している。受験生も大学を多面的・総合的にみるきっかけになる。学部(の4年間)は教育の強い大学で学び、大学院は研究大学に進むという道もある」と、ランキングを大学選びの多様化に役立ててほしい考えだ。
.

ランキングは順位の根拠を確かめて活用を

 (解説)ランキングは、調査項目や重点の置き方など設計により順位が大きく変動する。今回の日本版の順位をみる際も、集計の根拠となっている指標をふまえることが大切だ。また、高校生の進路選択の際には、学問分野や、受けたい教育内容により「よい大学」は異なるだろう。日本版の大学ランキングは、次回調査では指標の追加などの改善を目指しているという。高校生のニーズにきめ細やかに応える調査になるかが、進路選択の参考資料として定着するかのカギになりそうだ。

[高校生新聞オンライン 3/30(木) 17:06配信]
2017/03/28
教科書も「アクティブ・ラーニング型」に
2020(平成32)年度の小学校から順次実施される次期学習指導要領では、全教科・領域等の授業で、アクティブ・ラーニング(主体的・対話的で深い学び、AL)を導入することが求められています。授業の中心となる教科書にも、それに対応して変わるよう、大きな期待が寄せられています。

全国一定の教育水準を保つために

次期指導要領では、「何を学ぶか」にとどまらず、資質・能力の三つの柱(<1>知識・技能<2>思考力・判断力・表現力等<3>学びに向かう力・人間性等)に基づき、「何ができるようになるか」を重視し、そのためにも「どのように学ぶか」を一体的に捉えることを求めています。そうした授業への転換を図るために求めているのが、「主体的・対話的で深い学び」の実現(「AL」の視点)による授業改善です。

授業を変えてもらうには、もちろん各学校の主導により、一人ひとりの先生に工夫してもらうことが基本です。しかし、ゼロから工夫しろというのも大変です。日本の教科書が、「主たる教材」として学校に使用義務が課せられているのも、全国どこでも一定水準の教育を受けられるようにするためです。

指導要領がAL型に変わる以上、教科書もAL型に転換してもらう必要があります。改訂を提言した昨年12月の中央教育審議会答申も、「教科書は、子供たちが『どのように学ぶか』に大きく影響するものであり、学習指導要領等が目指す理念を各学校において実践できるかは、教科書がどう改善されていくかにも懸かっている」としていました。

教科書「を」ではなく教科書「で」教え学ぶ

中教審答申を受けて、1月にまとめられた教科用図書検定調査審議会(教科書検定審、文部科学相の諮問機関)の論点整理では、改訂に伴って、「資質・能力の育成に向けた『主体的・対話的で深い学び』の視点に立った適切な配慮がなされることを求めることを検定基準上において規定することが適当」だとしています。

実は、教科書検定審の審議が始まったのは、中教審が答申に向けて昨年8月に「審議のまとめ」を公表した直後の9月でした。答申を待たなかったのは、それだけ今回の改訂に伴う教科書編集は大変だろうとの認識があるからです。実際、中教審にも教科書会社の編集部員などが通い詰めていましたし、当初は「ALに対応した教科書をどう編集すればよいかわからない」といった悩みも多くあったようです。

文科省が早くから教科書検定審を動かしたこともあり、多くの教科書会社は、指導要領の告示や、教科書編集上も大きな参考となる指導要領解説書の発行を待たずに、編集作業に取り掛かっています。

ただし、どのような工夫をするかは、編集者の腕の見せどころです。そもそもALは特定の型ではなく、教科書検定審の論点整理でも「型にはまった指導を誘導するようなものとならないよう留意することが重要」だとしているからです。

先生たちの世界では、昔から「教科書『を』教えるのではなく、教科書『で』教えよ」という格言があります。学ぶ側も、教科書を覚えるのではなく、教科書をきっかけに、幅広い学びへと踏み出していくことが求められるでしょう。

[産経ニュース 2017.3.27 12:01]
2017/03/27
「超・東大」の留学生のキャリアが凄すぎる〈AERA〉
 日本の学歴社会の頂点に君臨してきた「東大法学部」。政財官に人脈を伸ばし、国を支えてきたえたエリートたちの母体だ。良くも悪くもスタイルを変えてこなかった「象牙の塔」にも、時代の激変の波は押し寄せる。偏差値序列社会は終わるのか。かつて「砂漠」と称された東大法学部はいま、脱皮の時を迎えている。AERA 2017年3月27日号では、東大法学部を大特集。

「東大ではなく海外のトップ大学」という新たな留学の流れが生まれている。卒業生たちはどのようなキャリアの第一歩を踏み出しているのだろうか。

*  *  *
「米グーグルやパランティアでインターンを経験し、ITの先端でいま仕事のチャレンジができるのは、留学したからこそ得られた貴重な切符だと思います」

 2016年5月にハーバード大学を卒業。サンフランシスコのIT企業に勤める山田寛久さん(23)はそう語る。東京大学にも合格したが、ハーバード大に進学した理由を次のように語る。

「東大には麻布高校の同級生もいるので楽しく過ごせるのはたしか。でも『世界一と言われる大学』への憧れと、だれも知る人のいない所でチャレンジしたい気持ちのほうが勝りました」

 大学ではコンピューターサイエンスを専攻。勉強はハードで就寝は日々午前0時をまわった。しかし興味ある内容だったので苦にならなかったという。悩まされたのは「言葉の壁」。5歳から8歳までと、中学3年からの2年間を海外の英語環境で過ごした山田さんにしてもだ。

「英語はそれなりのレベルにあると自負していますが、学校教育の大部分は日本語で受けてきた。同じ土俵で戦うのやはり大変で、大いに鍛えられました」

●親が国内限定に危機感

 優秀なクラスメートたちは大学3年でスタートアップに入っていった。山田さんはいずれ日本に帰るつもりだという。

「フェイスブックやグーグルなど世界共通で使われているものは米国発が多い。世界での、日本のテクノロジーのプレゼンスを上げることに尽力したいです」

 バブル崩壊とその後の景気低迷を受けて、海外留学は減っている。40年以上留学カウンセラーをつとめる栄陽子さんは言う。

「米国留学生数は、1997年のピーク時の半分以下。今は2万人を切っている。経済的な理由が一番大きいです」

 一方で「東大ではなく海外トップ大学」という新たな留学の流れも生まれた。子どもの将来を日本国内に限定して考えることに危機感を覚える親が増えたからだ。ベネッセは専門塾「ルートH」を開校。開成高校も合格大学一覧に海外大学の名を記すようになった。

 留学生たちはすでに社会に出始めている。海外大学でどのようなキャリア観が培われ、その一歩を踏み出しているのだろうか。東大志望だった清水優紀さん(22)が米大学に志望変更したのは高校2年の終わり。中学から専門塾に通い「このままいけば合格圏内」と目されていた。

●スキル獲得のため就職

「生物学に興味があったので、東大理IIを目指していました。でもそれを本当に将来の仕事にしていいのか迷いがありました。米国の大学では学部を絞り込まずに受験でき、幅広い学びのなかで自分の将来を考えられると知り、魅力を感じました」

 幼稚園から高校まで都内の白百合学園に通い、塾も似たような環境で育った人たちが多い。「狭い世界」しか知らず社会に出ることにも不安を感じていた。

 清水さんは現在、ジョージタウン大学の4年生。3年生時には1年間、香港とロンドンの大学で学び、世界各地に交友関係が広がった。取材時は北欧と英国へ友だちを訪ね旅行中だった。卒業後は日本の大手金融機関への就職が内定している。

「大学では経済学を専攻しました。留学で得たことを日本経済に還元したいです。他国で同業の仕事に就く友だちも多いので刺激になります」(清水さん)

 清水さんが就職活動に活用したのはボストンキャリアフォーラムだ。留学生を対象とした就職イベントで、16年は約200社、延べ1万人が参加。参加企業の一覧には多くのトップ企業が名を連ねる。しかし、ふと思う。そうした企業には東大をはじめ国内大卒者も就職する。卒業後の出口が一緒となると「留学の甲斐」はあるのだろうか?

 フォーラムを主催する、ディスコのグローバル事業企画部・大掛勲副部長は次のように語る。

「留学生には、国内学生のような就社意識は薄い。ステップアップを前提に、スキル獲得を重視して就職を考えている」

●あえて国内企業で優位

 海外トップ大留学塾igsZの福原正大代表は指摘する。

「超トップの留学生には企業は直接アプローチする。国内の就職でも留学生は特別枠での採用だったり、外資系では本社への出世にもつながる別のキャリアパスを用意するなど条件が違うケースが多い」

 米大学を卒業後、一貫して外資系金融畑を歩む男性(34)は、「業種によって事情は変わる」と言う。ITのエンジニアは初任給で年収1千万円を超え、米国で仕事をしたほうがメリットは大きい。しかし金融界は世界中から優秀な人材が集まる。圧倒的な白人社会で、日本人がCEOまで上るのは容易ではない。

「日英の2カ国語が話せる点も、米国では生かせない。逆に、日本を仕事のベースにすれば、語学力やプレゼンテーション力、海外人脈で優位に立てる。野球に例えるなら、アメリカのマイナーリーグでプレーするか、日本のプロ野球で稼ぐかです」

 企業が留学生に期待するのは「困難な状況下で主体的に考え行動する力」(大掛さん)。04年、ハーバード大を卒業した嘉数(かかず)駿さん(35)はボストン・レッドソックスのアジア地区プロフェッショナルスカウト。自らの手で「好きな野球」を仕事にした。

「留学志向はなかった」という嘉数さんに転機が訪れたのは高校1年。父が豪州のシドニーに転勤となり、1年強を過ごした。

「(麻布での)学校生活が楽しかったので、本当はついていきたくなかった。得意科目の英語も現地の高校では通じず、最初の半年はすごくストレスでした」

●夢の実現は一歩ずつ

 映画監督になるのが夢だった。ある日、米国の総合大学では映画も専攻できることを知る。情報を得るためさっそくシドニーの米国領事館を訪ねた。

「ところがその日は7月4日。独立記念日で閉まっていました(笑)。次の日、また行きましたけれどね」

 東大にも合格するが、ハーバード大に進学。専攻した視覚芸術学科は学生数も少なく、教授とマンツーマンの充実した時間を過ごせた。ところが卒業後、帰国しドキュメンタリー映画の仕事に就こうとするも「食えない」と多くの関係者の反対にあう。悶々とするなか手にした本が、後にブラッド・ピット主演で映画化されたノンフィクション『マネー・ボール』。統計データを活用して資金不足に悩む球団を躍進させた、オークランド・アスレチックスのGMの話だ。

「プロ野球選手の経験がなくても、野球の仕事はできるという気づきを得ました」

 嘉数さんは子どものころから野球観戦が大好きだった。折しも日本の球界は再編問題に揺れ、選手会がストライキを起こす事態にまで発展した。そのとき目にしたナイキの新聞広告が背中を押した。

「だれもいない球場の写真に、ひとこと『野球の好きな人が野球の未来を決めるべきだと思う。』と書かれていました」

 日米での1年間の求職活動の末、千葉ロッテマリーンズのボビー・バレンタイン監督(当時)のもと仕事を得て現在に至る。

「ハーバードの学生というと、一瞬にして数学の難問を解くような、超人的な天才のイメージを抱く人が多いですが、実際は違う。物事の実現に向けて一歩ずつ地道にステップを踏む人たちが多かった。そうした人たちから受けた刺激が僕にとって最大の財産になっています」

(編集部・石田かおる)

※AERA 2017年3月27日号

- Topics Board -