最新大学受験・教育ニュース

2017/08/22
【大学受験2018】推薦入試・AO入試の面接内容や入試対策を紹介
 旺文社の大学受験サイト・パスナビは、推薦入試やAO入試で実施する面接の実態レポートを掲載。各大学の面接内容のほか、推薦・AO入試の基礎知識や入試対策をまとめている。


 サイトでは、前年度の受験生の協力で約280大学・学部・学科の面接内容を調査。推薦入試の掲載学校は筑波大学、千葉大学、東京大学、大阪大学、首都大学東京、明治大学、早稲田大学、関西大学など。AO入試では、北海道大学、東北大学、千葉大学、京都大学、大阪大学、慶應義塾大学、立命館大学、関西学院大学などを掲載。

 さらに、推薦入試、AO入試の過去問題をダイジェストで掲載。約160大学の出題問題や設問を要約しているので、出題傾向がわかり受験対策に役立てられる。

 また、推薦・AO入試の早わかりガイドで入試概要を説明。推薦入試は原則として全国どの高校からも出願できる「公募制」と、出願できる高校を大学が指定する「指定校制」がある。傾向として、学校長による推薦が主で調査書の評定平均値の基準を設けている場合が多い。出願受付は原則11月1日以降で試験は1〜2日型が多い。書類審査、小論文、面接が主で国公立大学ではセンター試験を課す場合もある。

 AO入試は原則として全国どの高校からでも出願できる。自己推薦が主で調査書の評定平均値の基準がない場合が多い。出願受付は8月1日以降で選考は長期間型が多い。書類審査、面接が主で国公立大学ではセンター試験を課す場合もある。

 志望理由書やエントリーシートの書き方、小論文の書き方・対策、面接対策についてまとめているほか、先輩たちの合格体験記も紹介している。推薦入試・AO入試の面接実態のレポートを見るには、無料の会員登録が必要。

[リセマム 8/22(火) 17:45配信]
2017/08/21
<教育学部入試>面接増 国立大の半数「人間力見極めたい」
 教育学部の入試に、面接を取り入れる大学が増えている。今春の入試で面接を課したのは、教員養成課程のある国立大学の半数に達した。精神疾患で休職したり、わいせつ行為で処分を受けたりする教員が後を絶たない中、大学側は受験生が「未来の先生」にふさわしいか見極めようとしている。

 大手予備校の河合塾によると、教員養成の学部や学科がある国立44大学のうち、2014年度入学者の入試で面接を実施したのは39%の17大学だったが、今春までに岩手、茨城、山口、熊本、大分の5大学が取り入れ、22大学になった。担当者は「数年前から少しずつ増えており、今後もこうした傾向は続く」とみる。

 千葉大教育学部は昨春までは中学校教員養成課程の美術科など一部の分野を除き筆記試験のみだったが、今春から全ての教員養成課程(定員405人)で、5人での15分間の集団面接や集団討論を取り入れた。試験官の教授らが評価して点数化し、センター試験と大学独自の2次試験の結果を合わせて合否を判定した。

 面接では志望動機や目指す教員像を尋ねたほか、「あなたのクラスでいじめが起きたらどうするか」など教員が直面する問題への対応法も質問した。来年度も面接試験を課すことが決まっている。

 面接を導入した理由について、小宮山伴与志(ともよし)学部長は「教員は勉強ができるだけでは務まらず、『人間力』が問われる。どういう教員になりたいか具体的なイメージを持っているか、生徒や保護者と良好な人間関係を築けるコミュニケーション能力を持っているかを入り口の段階で確認したかった」と説明する。

 面接試験の導入が進む背景には教員の労働環境の変化がある。文部科学省の調査によると、16年度の1週間あたりの平均勤務時間は10年前に比べ、中学校で5時間増の約63時間、小学校で4時間増の約57時間に達した。うつ病などの精神疾患で休職した公立学校の教員は07年度以降5000人前後で高止まりが続いている。

 一方で、15年度に強制わいせつや買春などのわいせつ行為で懲戒処分や訓告などを受けた教員は224人で過去最多となった。文科省は教員の資質向上を目指しているが、各教育委員会も含めて抜本的な対策を講じられていないのが現状だ。

 ただ、短時間の面接で受験生の資質を見抜くのは難しい。教育学部で面接を取り入れた関東地方の国立大の入試担当者は「受験生は想定問答を用意して面接対策をしてくる。やらないよりはやった方がいいのだが……」と本音を打ち明けた。

[毎日新聞 8/21(月) 15:00配信]
2017/08/18
共通テストに複数の正解、なぜ…?

夏休みが明けると、高校3年生は、本格的に大学入試センター試験の対策に取り組み始める時期に入ってくることでしょう。ただ、いつまでも「対策」が通用するとは限りません。2021(平成33)年度入学者選抜(現在の中学3年生が受験)から、センター試験が「大学入学共通テスト」に替わり、出題傾向や出題形式が大きく変わるからです。
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「思考力」「判断力」が不可欠な出題に

文部科学省が共通テストの実施方針を正式に決めたのに合わせて、大学入試センターが公表した国語と数学のモデル問題例では、正解を「一つ選べ」という従来の方式だけでなく、「二つ選べ」「全て選べ」という設問がありました。とりわけ「全て選べ」という問題では、多くても足りなくても不正解になってしまいます。

これまでのセンター試験のように「一つ選べ」ばかりの問題では、当てずっぽうにマークしても、偶然に正解できてしまうことがあります。あるいは、たとえば5つの選択肢があった場合、2つは明らかな間違いが含まれているから、3つまでに絞ることができる……といったテクニックも、まことしやかに語られてきました。

一方、共通テストでは、知識・技能が十分あるかを問いながらも、思考力・判断力・表現力等を中心に評価するとしています。表現力は記述式問題で問うとして、マークシート式では、センター試験以上に、思考力・判断力を働かせて解かなければならない問題が多くなると見られます。

そうなると、これからの勉強では、知識の暗記にばかり頼ってはいられません。普段の授業から、知識をもとに論理的に考え、たとえ正解がない課題でも、自分なりに解決策を見いだそうとする姿勢が求められます。

さすがに共通テストでは、正解のない問題は出ないでしょう。ただ、今回は示されませんでしたが、改革のもとになった「高大接続システム改革会議」の最終報告(2016<平成28>年3月)では、選択肢の組み合わせによって複数の解答があり得る「連動型複数選択問題(仮称)」を出題することも提案していました。出題形式は、まだまだ変わるかもしれません。

無視できなくなる「表現力」

大学入試センターは、記述式問題についても、モニター調査の結果を公表しました。同じ問題でも、マークシート式で回答させた場合と、記述式の場合とを比較しています。すると、マークシート式では約9〜10割方の正答率でも、記述式だと約5〜7割ほどに落ち込むことがわかりました。記述式に慣れていないせいだと言ってしまえばそれまでですが、普段から考えたことを表現する学習が不足していることを示す結果と見ることもできます。

国立情報学研究所の調査でも、中高生がテスト問題の意味がわからないか、きちんと読もうともしないため、キーワードだけで解こうとすることが少なくないことがわかっています。そんな解き方ばかりでは、人工知能(AI)に負けてしまいます。

配点が少なければ、記述式は捨ててマークシート式で点数を稼げ……。共通テスト「対策」なら、そんな発想も出てきそうです。ただ、全体の得点しか受験する大学に送られないセンター試験と違って、共通テストでは、設問や領域、分野ごとの成績も提供することを検討しています。アドミッション・ポリシー(入学者受け入れ方針)で思考力・判断力・表現力を重視すると表明している大学には、そんな姿勢は通用しなくなりそうです。

※大学入試センター「モデル問題例等について」(7月13日公表)
http://www.dnc.ac.jp/corporation/daigakunyugakukibousyagakuryokuhyoka_test/model.html

※高大接続システム改革会議「最終報告」の公表について
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shougai/033/toushin/1369233.htm

[ベネッセ教育情報サイト 8/16(水) 10:00配信]
2017/08/09
大学の工学系で6年一貫教育 深い専門性+幅広い教養

文部科学省の有識者会議は、工学系の学部と大学院修士課程との6年一貫教育の創設を柱とする中間報告をまとめました。注目されるのは専門性とともに多様性にも対応できる人材育成を求めて「主専攻・副専攻(メジャー・マイナー制)」などを打ち出していることです。多様な人材育成が今後求められるなかで、このような考え方は、工学系以外の学部にも広がる可能性も予想されます。
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一つのことを深く学ぶモデルから転換

ものづくりを中心とする日本の工学系教育は、これまで大きな成果を挙げてきました。しかし中間報告は、明治以来の「1つの分野を深く学ぶモデル」が工学系教育で維持されてきたため、「第4次産業革命」や「超スマート社会」と言われる、これからの時代や社会の基盤を創造する人材が育成できないという危機感を表明しています。そして、これからは「スペシャリストとしての専門の深い知識と同時に、分野の多様性を理解し、他者との協調の下、異分野との融合・学際領域の推進も見据えることができるジェネラリストとしての幅広い知識・俯瞰(ふかん)的視野を持つ人材」を育成することが重要であるとしています。

このため専門分野ごとに縦割りになっている工学系教育を見直し、学部と大学院修士課程による6年間一貫の「工学・情報大学院」(仮称)の創設を提言しています。6年一貫で十分な学習時間を確保することで、柔軟なカリキュラムを組み、深い専門性とともに他分野の幅広い教養・知識を持つ人材を育成することが狙いです。

このため、現行では学部(大学)・専攻(大学院)ごとに決まっている学生定員の制度を柔軟化させる必要があるとしています。現在でも工学部の修士課程進学率は国立大学では50%程度となっており、今後、さらに工学部の大学院修士課程への進学率が上昇することになりそうです。
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専門性と同時に他分野の知識・教養も重視

また中間報告は、深い専門性と同時に他分野にも関心を示し、他分野の人々と協働できる人材を育成するため「主専攻・副専攻(メジャー・マイナー制)」の導入が必要であると強調しています。メジャー・マイナー制とは、専門である主専攻と同時に、他分野を副専攻として学ぶというものです。

専門以外の分野を学ぶ副専攻は、一見、非効率なようですが、これからの時代に求められるのは、自分の専門以外には興味がないという人間ではありません。副専攻は、専門性とともにさまざまな分野にも関心や興味を持つ学際的・融合的な研究ができる人材を育てるためには欠かせないものです。

現在でもリベラルアーツ系の学部などで、メジャー・マイナー制を採用しているところがありますが、人工知能(AI)などが急速に発達する社会では、メジャー・マイナー制や複数の主専攻を学ぶ「ダブル・メジャー制」などによるカリキュラムを組む大学が増えることになるでしょう。

この他、中間報告は、産学連携による教育効果を狙って企業などでの就職活動を目的としない数か月間のインターンシップ(企業実習)を必修化することなども提言しています。
これから工学系、特に国立大学の工学系教育では、修士課程を含めた6年一貫教育が主流になりそうです。

※「大学における工学系教育の在り方について(中間まとめ)」について
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/081/gaiyou/1387267.htm

[ベネッセ教育情報サイト 8/9(水) 10:01配信]
2017/08/08
【大学受験】2017年度入試、私立大学39%が定員割れ…合格者数も減少
 河合塾の大学入試情報サイト「Kei-Net」は8月4日、2017年度(平成29年度)入試に関し、入試・教育トピックスに「私立大の定員割れ大学数は減少」を掲載した。私立大学ののべ志願者数は388万2,573人で、定員割れ大学の割合は39%と前年度より減少。地域別では四国の定員充足率の低さが目立った。

 河合塾の「私立大の定員割れ大学数は減少」は、日本私立学校振興・共済事業団が発表した2017年度の私立大学・短期大学の入学志願動向の調査結果から、2017年度入試の特徴をまとめている。PDF形式2ページで構成されており、Kei-Netから誰でも閲覧できる。

 2017年度の私立大ののべ志願者数は、前年度より約25万3,000人増の388万2,573人で、5年連続の志願者増となった。河合塾は増加の要因について、複数方式に出願した際の受験料割引や1度の出願で複数学部・学科を併願できる仕組みを導入する大学が増えたことが、受験生1人あたりの受験校数増加につながっていると分析している。

 一方で、合格者数は123万8,199人と前年度より約7,700人減少。2016年度までの7年間、連続して増加していた合格者数だが、2017年度入試では減少に転じた。定員超過による国からの補助金不交付に関わる定員超過率が年々厳格化されていることが影響している。

 2017年度入試に関わる定員割れ大学は前年度より28校減少し229大学。大学581校に対する割合は39%だった。前年度の45%から6ポイント下降しており、ここ10年でみても、定員割れ大学の割合が40%未満となったのは2010年度の38%、2011年度の39%のみとなっている。河合塾によると、定員充足率50%未満となっている定員割れが深刻な大学の数も、5校減少して8校になったという。

 地域別の定員充足率では、東京、東海、京都・大阪で充足率が高い。一方で、北海道、甲信越、中国、四国などで定員充足率は100%を割り込む。特に四国は91.9%と定員充足率の低さが目立つ。

 学部系統別の状況では、医学が志願倍率28.6倍と突出している。このほか、理・工学系の11.3倍、農学系の11.0倍、薬学8.8倍が高倍率。定員充足率が100%を割り込んでいるのは、歯学、薬学、家政学となっている。歯学の定員充足率は81.8%と、13の学部系統の中でもっとも低い。また、薬学は志願倍率は高いにも関わらず、定員充足率は100%を割り込む結果となった。

[リセマム 8/7(月) 13:15配信]
2017/08/06
【大学受験】東京理科大・早大・中大…宇宙を学べる12大学進学説明会8/27
 宇宙の研究に興味を持つ中高生とその保護者を対象とした「宇宙を学べる大学への進学説明会」が、8月27日に東京理科大学の神楽坂キャンパスで開催される。東京理科大学のほか、早稲田大学、中央大学などの関東圏を中心とした12大学が参加予定。申込不要。

 将来大学で宇宙の研究がしたいという中学生・高校生に向けて、専門家による講演会と大学進学説明会を開催。「どこの大学へ進学すれは宇宙の研究ができるのか」「どこの大学でどんな宇宙の研究がされているのか」「大学で宇宙の研究をすると将来どんな職業に就けるのか」といった疑問に答えるという。

 当日は国立天文台の教授らが登壇し、「星くずから地球へ 惑星を作る実験」「アルマ望遠鏡が描き出す新しい宇宙の姿」をテーマに講演を行う。

 講演会後の進学説明会には、東京理科大学をはじめ、早稲田大学、中央大学、立教大学、青山学院大学など宇宙を研究している12大学と、「働く場として宇宙を考える」をコンセプトに活動する学生団体「宇宙就活」が参加する。

 中学生・高校生、保護者のほか、大学生や一般も参加できる。参加の事前申込みは不要。ただし講演会場の定員は150名。詳細は、東京理科大学Webサイトのイベントページに掲載されている。

◆宇宙へのいざない〜宇宙を学べる大学への進学説明会〜
日時:2017年8月27日(日)13:30〜16:30
※13:35〜講演会、15:00〜大学進学説明会
会場:東京理科大学 神楽坂キャンパス2号館1階 211教室
対象:大学受験を目指す中学生・高校生とその保護者
※大学生、一般も参加可能
参加費:無料
申込み:不要
参加予定大学:
会津大学、青山学院大学、茨城大学、桜美林大学、工学院大学、帝京科学大学、東京理科大学、東邦大学、中央大学、明星大学、立教大学、早稲田大学、宇宙就活
※資料のみ/愛媛大学

[リセマム 8/4(金) 15:45配信]
2017/08/03
個別入試改革に動き出す大学 高大接続改革を受けて

大学教育・高校教育・大学入学者選抜を一体で変える「高大接続改革」の諸方針が、「年度初頭」としていた予定から遅れて、ようやく確定しました。既に大学側も、個別入試改革に向けて動き出しています。
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北大は「開拓者精神」を具体化

出願から受験、入学手続きまですべてインターネット上で実施する……。北海道大学は5月、2021(平成33)年度入学者選抜(現在の中学3年生が受験)から後期試験の一部に「未来型人材育成選抜試験」を導入する方針を発表しました。大学入学共通テスト(大学入試センター試験の後継テスト)や高校の調査書(現在より詳しく記載するよう改定)、学部などの選抜群で課す試験はもとより、科学五輪など課外活動の受賞・表彰履歴、国際バカロレア、英語資格・検定試験などについて細かく評価基準を決めて、合否を決めるといいます。6月に東京都内で行われたセミナーで内容を紹介した鈴木誠教授は、「掃除なども含めて、高校生活で無駄なものは一つもない」と説明しました。

同入試の特色は、ネット活用というだけではありません。「北大版コンピテンシー(資質・能力)」を具体的に定め、それにふさわしい入学生を選ぶのが主眼です。北大といえばクラーク博士の「少年よ、大志を抱け」(Boys, be ambitious!)が有名ですが、その開拓者精神を、世界的な研究大学として具体化するために、▽知の創造で未来を切り拓く▽多様な集団と効率的に協働する▽世界の持続的発展を牽引する▽一生にわたる豊かな学びを実現する……を設定し、「最後まで目標を探究する力」「豊かなコミュニケーション力」「多様な文化や価値観の寛容」「進取の精神に基づく自立的な学び」など具体的な評価項目を立て、学部などで重視する項目の比重を変えて選抜しようとしています。

高度な教養を測るための教科横断的な「コンピテンシーテスト」も実施したい考えです。まだ当初から入学者選抜に使える目途は立っていませんが、北大版コンピテンシーが具体的な形になることで「前期試験にも影響を与える」と鈴木教授は説明しました。

1点刻みのテスト対策だけでなく

2021(平成33)年度入学者選抜に向けては、各大学から今後こうした発表が続出するものと見られます。とりわけ国立大学では、入学定員の3割を、多面的・総合的な評価を行うAO・推薦入試(名称は「総合型選抜」「学校推薦型選抜」に)等に充てる申し合わせを行っています。

既に2016(平成28)年度入学者選抜から東京大学が「推薦入試」、京都大学が「特色入試」を実施している他、大阪大学の「世界適塾入試」(17<同29>年度入学者選抜から)、お茶の水女子大学の「新フンボルト入試」(同)も、高大接続改革を先取りしたものと位置付けられます。

パソコンの活用という点では、佐賀大学が2018(平成30)年度入学者選抜から理工学部と農学部の推薦入試で、国立大学初の「CBT(コンピューター活用テスト)試験」を実施すると発表しました。数学・理科・英語の問題を出題し、間違っても再チャレンジ問題を出すことで、基礎学力はもとより学習力を測るとしています。

いずれも一部定員が対象ですが、北大の例に見られるとおり、入学後に大活躍してくれるような、その大学にふさわしい多様な学生を採ろうという努力の表れです。もちろん、こうした入試改革は国立大学に限りません。今後は1点刻みのテスト対策だけではない、幅広い「勉強」が高校時代に求められます。

[ベネッセ教育情報サイト 8/3(木) 10:00配信]
2017/08/02
2020年度センター試験廃止。「受験英語」が変わる、と思いきや問題は山積みだ
ついに「受験英語」変革へ

受け身の学びから主体的な学びへ。政府の大号令のもと、2020年度に日本の教育は大きく変わる。その改革の目玉となるのが、大学入試改革だ。

現行の大学入試センター試験は廃止され、大学入試共通テスト(以下「共通テスト」)が実施される。共通テストでは、思考力や判断力、表現力をより重視し、現行のマークシート式問題が見直され、記述式問題を増やすことになる。

さらに英語では、現行の2技能(読む、聞く)評価から4技能(読む、聞く、話す、書く)を評価する、民間の資格・検定試験を導入する。

英語4技能評価を実現する狙いについて、文科省は「英語コミュニケーション能力と『受験英語』がかい離しているため、英語授業の改善促進を目指す」としている。確かに、実生活やビジネス上の英語のコミュニケーションで、学生時代に習った発音記号やアクセント、文法が役に立った経験のある人はいないだろう。

「受験英語」の弊害はこれまでもさんざん指摘されてきたことであり、今回の変革は待ったなしだと言える。


導入にはハードルも

しかしいま、英語の民間試験の導入が、全国の高校に波紋を広げている。全国の公立高校の中心的組織である全国高校長協会が、民間試験について、生徒間で公平性がきちんと担保されるのか疑問を投げかけたのだ。

全国高校長協会会長で東京都立西高校の宮本久也校長は、こう語る。
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「4技能が必要なのはわかっているし、4技能を測定するテストは民間試験しかないので、導入に反対はしていません。しかし、東京はいいのですが、地方でこの試験を受けることは相当なハンディがあります。

たとえば県庁所在地でしか試験がないと、生徒によっては自宅から会場まで2時間かかるなど、地域間の格差があるわけですよ。さらに、受験料は安いもので5千円、高いものなら2万5千円かかるわけですから、この試験を何回も受けるとなると家庭への経済的な負担が大きいです」

候補とされている民間試験は、英検やTOEFL(米系)、IELTS(英系)、GTEC(ベネッセ)、TOEIC(日系)、ケンブリッジイングリッシュ(英系)など。

受験会場数をみると、英検は全国400会場(海外や離島なども含めると1万7000会場)あるが、ほかは全国で数十会場だ。また、受験料は約5千円(英検2級5800円)から約2万5千円(IELTS 2万5380円)と、何度も受検すると家庭への負担は相当なものになる。

公立高校の懸念をうけて文科省は、検定試験の受検に期間と回数の制限を設ける方針を決めた。これによると、受験生が志望大学に送る試験結果は、高校3年生の4月から12月の8か月間に受けたもの、2回に制限される。

宮本校長によれば、受験は「『これとこれを受けるよ』と事前に届け出るルールですから、何回も受けて成績のいいもの2回を出すことはできない」ということだ。

つまり何回受けてもよいのだが、受験に使えるのはあくまで事前に届けた2回のみということである。


回数制限に私立高校は反発

一方、受検期間や回数に制限を設けるこの方針に、私立高校は反発を強めている。

東京インターナショナルスクールの坪谷ニュウエル郁子校長は、「4月から12月の8か月間に制限しても、その間に裕福な家庭の生徒は何回でも受検できる。経済格差を理由にするのはそもそも論理的に破たんしています」と強調する。
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さらに坪谷校長は、この受験制度では、日本の高校や大学が国際基準から、ますます かい離すると懸念する。

「海外の大学を受験する際の基準は2年で、8か月はありません。これでは日本の大学に海外から留学生が来なくなります」

また、いまやハーバード大学を凌ぐと言われているミネルバ大学の日本代表を務めた山本秀樹さんは、「受検回数と時期の制限で、平等な試験環境が実現できるのか」と疑問を呈する。

地域間格差の解消に向けた山本さんの提言は、「学生がベストなタイミング・状態で何回でも受験でき、教員負担の少ないオンライン試験の導入」だ。
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グローバル社会を生き抜く子どもたちのために

大学受験に公平性を担保することはもちろん大切だ。

地域間や経済格差をなくすためには、一定のルール作りをしなくてはならない。しかしそのために、日本の英語教育がさらに国際的に取り残されれば本末転倒、今回の改革の趣旨に逆行することになる。

地域間格差にはオンライン試験の導入、経済格差には国または試験を運営する事業会社の財政的な支援と努力があれば、解消できるのではないか。

これからグローバル社会で生きていく子どもたちの未来を、国と民を挙げて応援するべきである。

[ホウドウキョク 8/2(水) 6:01配信]
2017/07/31
<英語>公立高入試にも民間検定試験 大阪府、3種類採用
◇大阪府の活用は「英検」「TOEFL」「IELTS」

 公立高校の入試に、英語の民間検定試験を導入する自治体が出始めた。現行入試で測れない「話す力」を評価するのが狙いで、大阪府が今春から導入し、福井県も来春に取り入れる。民間検定試験は、大学のセンター試験に代わって2020年度に始まる新共通テストでも活用されることが決まったが、受験機会の公平性が確保できないとの指摘もある。高校入試でも同様の観点から、導入を巡る各教育委員会の可否判断が分かれている。【金秀蓮、水戸健一、岸川弘明】

 大阪府は、今年2月の府立高入試で初めて「英検」「TOEFL(トーフル)」「IELTS(アイエルツ)」の3種類を活用した。英検準1級(大学中級程度)かTOEFL60点以上なら英語入試を満点扱いにするなど、各試験の評価を点数に換算し、入試当日の英語(筆記・ヒアリング)の結果と比べて良い方を合否判定に使った。利用するかどうかは受験生が決めることができ、今年は7%程度にあたる約350人が活用した。

 民間試験は英語での面接などもあり、学習指導要領が求める「読む」「書く」「聞く」「話す」の4技能をバランスよく評価できる利点がある。ただ受験料が5800〜2万5380円で、入試前に何度も受けられることから、家庭の経済事情によって不利になる受験生が出る懸念もある。

 府教委の担当者は「英検なら高校卒業程度の2級以上など、ハイレベルな成績をとらないと活用できない。裕福な家庭の受験生が単純に優遇される制度でない」と説明する。受験生の負担を軽くするため、受験料を補助する市などもある。

 福井県は18年度入学の県立高入試で英検を活用する。入試の英語の得点に、中学卒業レベルの3級は5点▽高2レベルの準2級は10点▽高校卒業レベルの2級は15点−−を加算する。担当者は「話す力を伸ばし、グローバル化した社会に対応できる人材を育てたい」と説明する。

 入試での活用を見据え、同県は中学3年などに英検などの受験料1回分を補助して受験を促してきた。県議会は7月、「資格のための塾通いを奨励し、経済的、地理的理由による格差の拡大につながりかねない」などとして活用の見直しを求める意見書を可決したが、県教委は方針を変えていない。

 一方、山形県は16年度に英検の活用を検討したが、経済格差や成績を具体的にどう活用すればよいかなど公平性の面で課題が多いとして見送った。東京都も有識者会議が16年に導入案を提言したが、検討は進んでいない。

 試験会場が都市部に偏ると、居住地によって交通費の負担が大きくなる場合も想定される。西日本の県教委の担当者は「話す力を測る必要があると認識しているが、早期の活用は難しい」と話した。

 ◇英語教育に詳しい吉田研作・上智大言語教育研究センター長の話

 英語が小学校で教科化され、大学入試でも4技能が重視される中で、高校入試でも話す力を測ろうとするのは良い動きだ。ただし、入試は誰でも平等に受けられることが条件。文部科学省や自治体が受験料を補助するなどの工夫も必要だろう。

[毎日新聞 7/31(月) 7:00配信]
2017/07/29
現役高校3年生による「大学イメージランキング」詳細版
 現役の高校3年生から見た、上品な大学、まじめな大学、親しみやすい大学はどこか――。


7月23日の配信記事「高校生が評価した『大学イメージ』ランキング」では、「教育内容のレベルが高い大学」「活気がある大学」「就職に有利な大学」など8項目について、高校生のイメージがマッチする大学を紹介した。今回はそれとは別に12項目を選び、それぞれ得票率の高い大学を紹介していきたい。

■「上品」なイメージはお茶の水女子と学習院
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 このデータは、リクルートマーケティングパートナーズが運営するリクルート進学総研が毎年発表している、「進学ブランド力調査」の結果だ。調査は、関東、東海、関西の学校に通う高校3年生を対象に、自分が志願したい大学や知っている大学などを聞いている。なお、ランキングについては、回答した高校生が通う地域ごとに、関東エリア、東海エリア、関西エリアに分けて算出している。

 結果を見ていこう。「自由な大学」で高い得票率を得ているのが、早稲田大学。関東エリア、東海エリアで1位になったほか、関西エリアでも3位に入っている。また青山学院大学も各エリアで上位に食い込んでいる。京都大学は関西で1位のほか、関東でも5位にランクインしている。
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 「上品なイメージの大学」の上位は、女子大の比率が高い。中でもお茶の水女子大学は、関東、関西で1位、東海でも6位に入っている。全エリアで2位だったのが学習院大学。皇族・華族の教育機関として発展してきた経緯から、上品なイメージが浸透しているのだろう。

 「まじめな大学」では、全エリアで東京大学が1位となった。日本のトップ大学として、優秀な学生が集まるイメージから、まじめという印象が強いのだろう。各エリアとも上位は国立大学が独占しているのも特徴だ。
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 「親しみやすい大学」で上位にランクされているのが青山学院大学。関東で1位、東海で2位、関西で9位となった。ただ全体的に得票率は分散傾向にあり、各エリアで学生数の多い有名大学が上位に顔を出す傾向となっている。

 「自慢できそうな大学」では、東京大学、早稲田大学、慶應義塾大学、京都大学、明治大学などが各エリアでランクインしている。東海では名古屋大学、関西では大阪大学の旧帝大が上位に顔を出している。

■「まじめ」=東大、「明るい」=青学、「きれい」=慶応


 「明るい大学」では、青山学院大学が関東、東海で1位となった。同大学は箱根駅伝で3連覇するなど、スポーツのイメージが浸透。関西では関西大学が1位だ。関東では、日本体育大学、日本女子体育大学の体育系の単科大学2校ランクインしている。やはり明るいイメージを思い浮かべているのかもしれない。

 「落ち着いた大学」は、関東1位がお茶の水女子大学、東海1位が静岡大学、関西1位が大阪大学という結果となっている。こちらも「まじめな大学」同様、国立大学が上位に入っているのが特徴だ。
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 「勉強するのによい環境の大学」は、関東、東海が東京大学、関西が京都大学となった。勉強をするための施設など教育環境が整備されているという点で、研究所を多く抱える国立大学が上位にランクインする傾向にあるようだ。東京大学のほかに、慶應義塾大学、早稲田大学、京都大学が3エリアに共通してランクインしている。

 「資格取得に有利な大学」は、医科大や薬科大の名前が目立つ。関東1位の慶應義塾大学は医学部と薬学部を擁している。東海1位の藤田保健衛生大学は愛知県豊明市にある、医学部と医療科学部を擁する大学だ。
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 「キャンパスがきれいな大学」として、高校生がイメージする大学として筆頭にあがるのが慶應義塾大学で、関東と東海で1位となっている。青山学院大学も、関東、東海で共に2位という結果だ。関西では近畿大学が1位となった。ちょうど4月にオープンした図書館とアカデミックシアターが、同大学の「きれいなイメージ」を増幅させたかもしれない。

 「専門分野を深く学べる大学」は、関東が東京大学、東海が藤田保健衛生大学、関西が京都大学という順になった。理系学部が多い大学や、医療系学部がある大学が目立つ。東京芸術大学など芸術の単科大学が、関東、関西エリアでランクインしているのも特徴だ。
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 最後に「寮や奨学金などが充実している大学」として、名前があがるのは、関東1位が早稲田大学、東海が慶應義塾大学、関西が東京大学となった。ただ、各大学とも得票率が少なく、寮や奨学金で有名な大学を探し切れていないのが現状だろう。

 全体の傾向としては、関東や関西エリアは、そのエリアの大学の名前が上位に出てくる一方、東海エリアは、関東エリアの大学の名前が出てくる傾向が強い。各エリアの高校生が、どの地域まで選択肢として視野を広げているかが、垣間見える。

[東洋経済オンライン 7/29(土) 6:00配信]

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